毎日毎日、上司からきつい言葉を投げかけられて、
「なんで私だけこんなひどい言い方をされるの?」
とか
「こんなに悩むのは私が弱いだけなの?」
と悩んでいませんか?
いいえ。
あなたが傷ついているのはあなたが悪いわけではありません。
それなのに、今のツライ状況をそのまま受け入れてしまっていませんか?
「私が悪いだけ。」「私が我慢すればいいだけ。」
そんな風に思ってはいけません。
まずは、あなたの状況や、心の状態を整理して、自分の限界サインに気づくことから始めてみませんか?
「言い方がきつい上司」に限界を感じるのは普通
言い方がきつい上司って割とどこにでも生息してます。
あなたは運悪く、今の職場で遭遇してしまっただけです。
中国の古いことわざに、
【敵を知り己を知れば百戦危うからず】
というのがあります。
要するに、相手を知ることと、自分を知ることが、何においても一番だいじなことなのです。
まずは相手、つまり「言い方がきつい上司」について知っていきましょう。
言い方がきつい上司の特徴
言い方がきつい上司は次のような特徴を持った人が多いです。
あなたの上司も当てはまるんじゃないでしょうか?
- やたらとマウントを取ってくる・自慢話が多い
- 人格を否定してくる・揚げ足をとってくる
- 好き嫌いや気分で他人への対応を変える
- 理詰めで責めてくることが多い
- 大声を出してくる
こういった上司にありがちなこととして、「相手が人間であることを考えずに言葉を発している」ということがあります。
悲しいことですが、これは事実です。
あなたを否定するような人がいる環境に無理して居続ける必要はありません。
こちらの記事も良ければどうぞ。
>>言い方がきつい上司はなぜ私にだけ…?あなたを守る対処法は?
>>言い方がきつい人の特徴とは?7つのタイプ別の対処法とは?
なぜ言い方がきつい上司に限界を感じるのか
次にあなたのことを知っていきましょう。
あなたが「限界…。」と感じているのには3つの理由があります。
- 心理的安全性の欠如している
- 慢性的に緊張を強いられている
- 叱責と自己否定のループ
①心理的安全性の欠如
特に重要なのが、①心理的安全性の欠如です。
なぜなら、心理的安全性が欠如している状態では人間は十分なパフォーマンスが出せないことがわかっているからです。
Googleの研究「プロジェクト・アリストテレス」によると、心理的安全性が高いチームは低いチームに比べて、生産性が高いことが証明されました。
>>外部リンク:Googleが解明!心理的安全性の重要性とプロジェクトアリストテレスを解説
つまり、心理的安全性は、社内のチームワークに大きく影響しているということです。
②慢性的な緊張
その状態で、常に仕事をするとなると、②慢性的に緊張を強いられることになります。
緊張している状態では、ミスや失敗を犯してしまいやすくなります。
さらに、緊張している状態は、脳内の「ノルアドレナリン」が過剰に分泌されており、その状態では思考がフリーズしやすく、何を言われても頭に入ってこなくなりやすいそうです。
>>外部リンク:テンパるとミスが増える脳科学的理由。挽回できる人は “3つの作戦” をもっている
③叱責とミスのループ、そして自己否定
この状態が続くと、ミスをする→叱責される→頭に入ってこない→ミスをする→叱責される…というループになっていきます。
すると、責任感が強いあなたは、「私がミスをするから…」とか「他の人に迷惑をかけないようにしなきゃ…」と自己否定をしてしまうのです。
当然、このような状態が精神的に安定しているわけはありません。
精神的に追い詰められてしまった結果、「もう限界…。」となっているわけです。
あなたが悪いわけではない
けど、見てきたように、これってあなたが悪いわけではありませんよね?
いえ、正確に言えば、ミスをしたことは悪いかもしれません。
だけど、それでそんなに叱責されてしまえば、誰だってこんな風に負のループに陥ってしまいます。
これは人間としてごく自然な心の反応なのです。
言い方がきつい上司に限界を感じている5つのサイン
実は、あなたが心のなかで「もう限界…」と思えているなら、まだマシな方です。
一番深刻なのは、あなたがまだ限界だと感じていない場合です。
心が弱っているときというのは、自分を責めてしまいやすく、本当は限界を感じているはずなのに、無理してそれを乗り切ってしまおうとするのです。
自分の心の声にきちんと耳を傾けてあげてください。
あなたを守ってあげられるのはあなただけなのだから。
たとえば、次のようなことに当てはまることはありませんか?
もし、1つでも当てはまる場合、あなたが限界を感じている可能性が高いです。
- 朝、つらくてなかなか起きられない・布団から出られない
- ささいなことで涙が出る
- 休日も上司の顔が浮かんで、月曜日が憂鬱になる
- 自分は無価値な気がする
- 玄関を出ようとする、あるいは職場に近づくと頭痛や吐き気がしてくる
もしも、当てはまる項目があるなら、早めに何かしらの対策を立てた方がいいでしょう。
ここからは、対処法をお伝えしていきますね。
言い方がきつい上司に限界を感じたら、まず試したい対処法
あなたが「言い方がきつい上司」に対して「もう限界…」と感じているなら、まずは次のようなことを試してみてください。
- 自分のもやもやを紙に書いて客観視する
- 信頼できる人に相談する
- 心療内科や社内の相談窓口に相談する
自身のいる環境を今すぐ変えるというのは難しいですよね。
だからこそ、今のつらさを少しでも軽くするために、できるところから対処しましょう。
まずは、自分のこころを整えること。
それでも苦しければ、信頼できる誰かに話を聞いてもらう――。
それでも限界を感じるなら、心療内科など専門機関を頼る。
という風に、ステップを踏んでいくのがポイントです。
自分のもやもやを紙に書いて客観視する
頭の中のモヤモヤを紙に書き出すというのは、かなり有効な対処法です。
なぜなら、自分の悩みや思いを頭のなかで言語化するのはかなり難しいからです。
ぜひモヤモヤを書き出してみて、自分の心を整理しましょう。
ちなみにスマホのメモアプリなどに書いているという人もたまにいますが、圧倒的におすすめなのは紙に書き出すことです。
- 手を動かすことで脳が活性化しやすい
- 文字を視覚的に認識して整理しやすい
- 声に出しながら書くと聴覚も刺激されて、さらに◎
また、書き出した紙を自分で破り捨てて、「もう手放した」と整理する方法もあります。
詳しくはこちらの記事で解説>>言い方がきつい人に傷つく。心を守る5つの対処法とは?
信頼できる人に相談する
信頼できる人に相談するのも効果的です。
人に話すだけでもスッキリして心が晴れる場合もけっこうありますので、おすすめです。
相談する相手は家族や、職場以外の友達だとよいでしょう。
心療内科や社内の相談窓口を頼ってみる
もしもう限界と感じているけど、「それでも仕事はやめられない」という人も中にはいるかもしれません。
そういう人は、心療内科や社内の相談窓口を頼ってみましょう。
プロのカウンセラーに相談するのは、心のメンテナンスにもなります。
>>厚生労働省:こころもメンテしよう
また、社内の相談窓口であれば、直接、具体的に言い方がきつい上司への対策を講じてくれるかもしれません。
「どうせ対応してくれない…」などとあきらめずに、ぜひ相談してみてください。
まとめ:言い方がきつい上司に限界を感じているあなたへ。
言い方がきつい上司に「もう限界…」と感じるのは、あなたが心理的に追い詰められてしまって起こる、ごく自然な反応です。
あなたが弱いのでも、間違っているのでもありません。
まずは自分の心の状態をしっかりと見つめていきましょう。
そして、限界サインに気づくことが重要です。
つらい思いを紙に書き出す、信頼できる人に話す、必要なら専門機関も頼る――。
できることから少しずつ始めましょう。
あなたが心を守りながら、安心して働ける環境が取り戻せますように。