言い方がきつい人を「怖い」と感じたことはありませんか?
私は何度も「言い方がきつくて怖い」と”言われた”経験があります。
今回は、そんな「言い方がきつくて怖い」と言われる私が、
- 言い方がきつい人を怖いと感じるのはなぜか?
- 言い方がきつい人はなぜ怖いと感じる言い方をするのか?
- きつい言い方をするとき、相手がどういう対応をとってくれればいいのか?
についてお話していこうと思います。
私自身の背景や、なぜこんな記事を書くのか?について詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
言い方がきつい人を怖いと感じるのはなぜか?
まず言い方がきつい人をなぜ「怖い」とあなたが感じるのか?について解説します。
人が怖いと感じる理由はこの2つです。
- 過去のトラウマを刺激されている
- 相手の得体が知れない
過去のトラウマを刺激されている
たとえば、小さい頃に父親に叱られた経験は誰にでもあります。
大人が子どもをしかるのは、「子どもをしつけなきゃ」という意識からです。
しかし、子どもからしたらものすごい恐怖なのです。
なぜなら、大人は自分よりも身体も声も大きく、力も強いからです。
つまり子どもは親に叱られるとき、ある意味、生命の危険を感じるわけです。
成長するにつれ、その恐怖を克服していく人もいれば、ずっと引きずっていってしまう人もいます。
言い方がきつい人が怖い人の多くは、この幼少期のトラウマが引き起こされてしまっているのです。
相手の得体が知れない
言い方がきつい人に、何かを言われているとき、相手が何を考えているかってわかりますか?
多くの人が「相手が何を考えているかわからない」と答えるでしょう。
ただし、それは当たり前のことです。
なぜなら人は相手の思考を完全に理解することはできないからです。
もちろんメンタリストのように、訓練次第で相手の思考を読み取る人もいます。
でもそれも100%ではありません。
人は眼の前で怒っている人が何を考えているかわからないと恐怖を感じます。
じゃあなぜ相手が何を考えているかわからないと怖いと感じるかというと、それは「得体が知れないから」です。
人は得体の知れないものに恐怖を感じるのです。
たとえば、子どもはおばけ・幽霊や口裂け女のような都市伝説を怖いと感じます。
これは相手の得体が知れないからです。
人は自分では理解できないものや、認知できないものに出会ったとき、頭が真っ白になって、フリーズし、恐怖を感じるのです。
言い方がきつい人が怖い言い方をするのはなぜ?
ここまでであなたが言い方がきつい人を怖いと感じてしまう理由はなんとなく理解できたかと思います。
ここからは言い方がきつい人自身はなぜそんな言い方をしているのか?その心理を詳しくみていこうと思います。
「言い方がきついのが怖い」と長年いわれてきた私が、怖い感じられてしまうきつい言い方をしているときの心理は次のとおりです。
- あなたの間違いを正して導きたい
- 話が理解されなくていらいらしている
- 正直、別に怒ってない
細かく言うともっといろいろありますが、多いのはこの3つです。
それぞれ詳しく解説します。
あなたの間違いを正して導きたい
たとえば、言い方がきつい上司などに厳しく叱責されてきついと感じることってありますよね?
どうして私にだけこんなにきつくあたるのか?とかもう限界…と考えて毎日つらいとか。
でも、もしかしたらその上司もあなたのことが嫌いだからきつい言い方をしているわけではないのかもしれません。
実際、私は自分の部下たちに「嫌いだから」という理由できつい言い方をしたことはありません。
私が部下にきつい言い方で叱責するときは、100%その部下のためを思って言っています。
つまり、あなたが間違いを犯しているなら、その間違いを正して、よい方向に導きたいからついついきつい言い方になってしまうのです。
話が理解されなくていらいらしている
話が理解されなくてイライラしている場合にもきつい言い方になりやすい傾向があります。
たとえば私が妻と話をしているときに、「こないだ話した〇〇のことだけどさ」と言ったとします。
私は当然、妻も同じようにその出来事について覚えているものとして話し始めています。
しかし、あいにく妻は物覚えが非常に悪いです。
すぐに「なんだっけ?それ」と言います。
すると、私は「(なんで覚えてないんだよ…)」と感じてしまいます。
結果として「だからさ…!」と少しずつ語調が荒くなっていくのです。
あなたも、自分の話が相手にうまく伝わらなくてやきもきした経験はないでしょうか?
とはいえ、こんなのは相手からしたら「知ったこっちゃない」ですよね。
だって頭の中を共有しているわけじゃないんだから。
その人の頭の中では、「正しい連想ゲーム」でその話題にたどり着いているはず。
でもあなたからしたら、かなり話が飛んだように感じてしまっている。
なのに、あなたに理解してもらえなかったその人は、言い方がきつくなってしまっているのです。
実は怒ってないことも多い
ここからの話が実は一番重要です。
言い方がきつい人を怖いと感じているほとんどの人が気づいていないです。
驚いてしまうかもしれませんが、きつい言い方をしているように聞こえても、実は全く怒ってないということ結構があります。
詳しくは以下の記事で話していますが、私はもともと言い方がきつい地域で育ちました。
育ちの問題がありますが、普通に話していても、ことばが荒くなることがけっこうあります。
そのため、周りからは「なんか怒ってる?」と言われてきました。
もちろん、シチュエーションとしては、先述のように、相手を注意したり、相手に話が理解されなかったりというときに、きつい言い方になりがちです。
しかし、そんなときですらも、”周りから見えているほどには”怒ってないことがほとんど。
なるほど、言い方がきつい人は勘違いされやすい側面もあるわけですね。
まぁ、自業自得っちゃあ自業自得なんですけど。
言い方がきつい人を怖いと感じる場合、どう対応すればいいの?
じゃあ言い方がきつい人な私は”どうされたいと感じるか?”をお伝えします。
それがこの2つです。
- なんでも聞きに来てほしい
- きちんと考えて会話をしてほしい
正直、これ以外はないと言っても過言じゃないです。
それぞれ詳しく解説します。
なんでも聞きに来てほしい
あなたが言い方がきつい人を怖いと感じるからこそ、なんでも聞きに行ってください。
その言い方がきつい人の性格が極端に悪いのでなければ。
単にあなたが嫌われているだけじゃないのであれば。
おそらく、その言い方がきつい人はあなたにちゃんと教えたい人のハズです。
悪い言い方をすれば、マウントが取りたい人。
だから、きちんと「おしえてください」のスタンスで、いろんなことを聞きに行ってみてください。
実際、過去にこんな人がいました。
私の部署は多くの新人が毎年入り、そのほとんどが私にビクついていました。
ある年に配属されたひとりの女性も例によってはじめはビクビクしていました。
だけど、3ヶ月を過ぎたころから、全くビクビクせずに私のところに来るようになったのです。
そこで「どうしてビクビクしなくなったの?」と聞いてみると…。
「だってバカセさん(私のこと)は、ちゃんとしてると怖くないじゃないですか」
いや、すご。
正直、面食らいました。
いや、もちろん私も新人をビビらせるつもりでやってたわけじゃないんですが、もう当たり前のことと思ってしまってたので。
もちろん彼女は、その後グングン出世したことは言うまでもありません。
きちんと考えて会話をしてほしい
会話って難しいんです。
普段、何も考えず、ノリで会話してる人も多いと思います。
もちろん、私もそうです。
けど、言い方がきつい人との会話は頭フル回転でのぞむようにしてください。
だって言い方がきつい人が何かしら説教じみたことをするときって、クイズ形式みたいなことが多くないですか?
たとえば、
「なんで〇〇だったんだと思う?」
とか
「どうして〇〇してしまったんだと思う?」
とか。
この問いってとっても難しいんです。
なぜなら、回答の幅はあまりに広いのに、その人の中ではほとんど一つの答えに決まっているから。
本来、当たるわけないんですこんなの。
だけど、それが当たらなかったら不機嫌になって、さらにきつい言い方になる。
だから怖いんですよね。
身体はピンと硬直しちゃって、頭ん中真っ白になっちゃうんです。
そうならないために、普段から、この人との会話だけでなく、どんな会話でも頭を使うようにしてみてください。
具体的には、
- 相手がどんなことを話そうとしているのか?
- 相手がどんなことを思い浮かべているのか?
- 相手の思考のクセはどんなものか?
といったことを考えるようにしてみてください。
いきなりじゃ難しいと思います。
だから、普段からそういう風に考えるクセをつけていくといいと思います。
人間の脳は、使えば使うだけ、その回路がつながれていって、だんだんクリアにすばやく思考できるようになっていくものですから。
言い方がきつい人を怖いと感じたとき、相手を変える方法は?
言い方がきつい人が怖いと感じるのはしょうがないです。
ある意味、相性の問題でもありますから、あなたが精神的に弱いとかそういう次元の話じゃありません。
じゃあその言い方がきつい人を変える方法はあるのか?についてですが…、
はっきり言うと、かなり難しいと考えていいでしょう。
実際のところ、言い方というのは、その人自身が気づいて変えるしかないですから。
ただし、先に述べた私のところに来た新人のように、あなたの対応や距離のとり方で、何かしら関係性が変わるということもあり得ます。
この記事でお伝えしたようなことを意識して距離の取り方を変えてみてください。
それでもやっぱり無理だと思ったら、できるのはきっとこの2つくらいです。
- 傷ついたときに心を守る方法を考える
- 相手と関わらないで済む環境を作る
こちらもどうぞ>>言い方がきつい人に傷つく。心を守る5つの対処法とは?
あなたの心を守れるのは、あなただけです。
どうか自分を大切にしていってください。
まとめ:言い方がきつい人が怖いのはなぜ?
言い方がきつい人が怖いのは、しょうがないことです。
もしも、その人があなたのためを思って言っているなら、少しでもやさしい言い方ができたのでは?とも思いますが、それは求めすぎかもしれません。
だってその人が生まれ持った性格や、言い方なので。
まわりから変えるのは難しいです。
残念ですが、おそらくその人はその後悲しい末路をたどることになるでしょう。
「幽霊の正体見たり枯れ尾花」という言葉があります。
いままで怖いと感じていたものも、その正体がわかってしまえば、案外怖くなくなるものです。
ただ漠然と怖がっていただけなのかもしれません。
だからこそ、あなたはあなたの側でできることをやりましょう。
今回、絶対に覚えておいてほしいのは、「もしかしたらその人も怒ってるわけではないかもしれない」ということ。
そう考えると、明日からの関わり方も見えてくるような気がしませんか?
大事なのは、あなたの心を守ることなんですから。
ぜひこちらの記事も読んで、あなたの心を守る方法を考えてみてください。
こちらの記事を>>言い方がきつい人に傷つく。心を守る5つの対処法とは?
もちろん、この記事で書いたようなことを試してみて、それでもだめなら、そこに居続ける必要はないと思います。
相手を変えるのは難しい、あなたを変えるのも難しい。
なら、一番簡単なのは、あなたとその人が離れること。
つまり環境を強制的にかえてしまうことです。
この点に関しては、以下の記事でくわしく解説していますのでぜひお読みください。